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源氏物語|女の子が逆ハーレムでモテモテに!?外伝「玉鬘十帖」

2024年大河ドラマ

源氏物語の第22帖「玉鬘」~第31帖「真木柱」の10巻は、「玉鬘十帖」(たまかずらじゅうじょう)と呼ばれている。源氏物語のメインストーリー完結後に、スピンオフとして追加されたと言われる。

「玉鬘十帖」は、光源氏が作った六条院にいきなりある女の子が住み、モテモテになる、逆ハーレムのお話である。終始、六条院での豪華なパーティーの様子が描かれる。

女の子の名前は「玉鬘」。
実は、この「玉鬘」は、光源氏の正妻・葵の上の兄であり、親友の頭中将と夕顔の子供である。頭中将は、夕顔と雨の夜に別れて行方知れずになっていた。夕顔は、光源氏との仲に嫉妬した六条御息所に呪い殺されてしまったため、娘の「玉鬘」は自分の出生を知らないまま、田舎を点々としながら大変な思いをしながら暮らしていた。

そんなとき長谷観音参りをしていた玉鬘一行と、以前夕顔に仕えていた女房が偶然出会う。この女房から話を聞いた光源氏は、玉鬘を養女として引き取り、六条院の花散里に世話をさせた。

光源氏は、玉鬘の父が頭中将であることは、彼には一切秘密にしてことを進めていった。器量がよく、血筋がよい子供は、皇帝の妃にできればパワーアップできるため、政治に利用しようと考えたのだ。

そんな玉鬘に言い寄る貴族は数知れなかった。中には、頭の中将の息子・柏木も異母妹と知らずに心を寄せた。のちに、光源氏の息子・夕霧もまた玉鬘に藤袴(蘭の一種)を差し出して恋心を伝えている。もっとも熱心に言い寄っていたのが、蛍の宮(光源氏の義理弟)であった。

なんと光源氏自身も、普段は親代わりとして養女の婿を品定めしている素振りをみせながらも、琴の手ほどきをしながら琴を枕にふたりで沿い寝したり、恋の歌をやり取りしたりもしていたという。

光源氏ちょっと気持ち悪い・・・笑

光源氏の思惑通り、玉鬘を冷泉帝へ出仕する準備が整ったとき、朱雀帝の承香殿女御を妹に持つ右大将髭黒の大将は、おかまいなしに猛アタック。玉鬘は泣く泣く一夜を共にしてしまうが、髭黒の大将の真面目さや一途な気持ちに心を許し、幸せに暮らし、子宝にも恵まれたそうだ。

結局、光源氏は「玉鬘」を政治的に利用することはできなかった。

これはこれでおもしろいお話。

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