当サイトは記事内に広告を含む場合があります。

「光る君へ」|紫式部が書いた「源氏物語」をすきま時間に楽しく読む③〜最終章〜

2024年大河ドラマ

時は過ぎ去り、光源氏は世を去った。第三部は、光源氏の子孫による宇治を舞台とした物語が幕をあける。

>>第一部のあらすじを読む

>>第二部のあらすじを読む

第三部

第四十二帖「匂宮」~第五十四帖「夢浮橋」

光源氏が他界し、世の中は完全に子孫の時代となる。光源氏の息子「夕霧」は大臣の位になり、権勢の中心にいた。

この当時、話題の貴公子が二人いた。

ひとりは、光源氏と女三の宮の息子「薫」。ただし、正確には柏木と女三の宮の間に生まれた不義の子であった。「薫」は仏門への関心が高く、また自分の出世の秘密を知っており、どこか煮え切らないがまじめな性格であった。体からいい匂いを発しており、遠く離れていても薫がいることがわかったという。

もうひとりは、「今上帝」と「明石の姫君」との間にうまれた「匂宮」。こちらは正真正銘、光源氏の孫である。女性関係に積極的で、薫に対抗して、お香を焚いていたという。

しらたま
しらたま

光源氏の最愛の人「紫の上」が、六条院でわが子のように育てたのが、「明石の姫君」だったね。

「薫」と「匂宮」は友でありライバルでもあった。

第三部の物語の主人公は、「薫」と「匂宮」である。

薫は、宇治に住む光源氏の異母兄弟である「八宮」を慕い、信仰を深めていた。八宮は、光源氏が須磨へ流れたときに対抗馬として期待されていたが、光源氏が京へ戻ってきたことで政争に敗れ、病も患いわびしい人生を送っていた。光源氏は、八宮のふたりの娘「大君」と「中君」を見て、恋心をいただく。しかし、匂宮もこの姉妹のことを知ってしまう。

薫が思いを寄せた「大君」は病弱で、それを理由に薫の誘いを断り、妹の中君と薫を結び付けようとしていた。しかし、匂宮が先に中君と結ばれ、中君は懐妊。その後若くして大君は病で死亡。そして薫は大君にそっくりの異母兄弟「浮舟」がいることを知る。浮舟のもとに通い、ついに結ばれたのであった。

しかし、匂宮が浮舟にアタックしてこちらも男女の関係となってしまう。

2人の貴公子からアタックされ、

◇ふたりとも正妻がいるんだから私のことなんて本気じゃないし・・・
◇薫にとっては大君のかわりだし・・・
◇匂宮にとってはライバル薫に勝ちたいために言い寄ってきたんだし・・・

と悟り、悩んだ浮舟は入水自殺を図った。遺体不明のまま、浮舟の葬儀が行われたが、実は倒れていたところを僧侶に助けられ、寺で保護されていたのであった。

薫は浮舟が生きていることを知り、寺に会いにいくが、浮舟は頑なに面会を拒否する。浮舟の冷たい態度に薫は様々な思いを巡らせる。

おわり。

おわり

そう、薫が様々な思いを巡らせるところで、壮大な五十四帖もの物語は終わりとなるのである。

この続編を、いろいろな人が想像しながら楽しんで書き、盛り上がっていったそうだ。

宇治十帖

第三部のうち、第四十五帖「橋姫」から第五十四帖「夢浮橋」までの十帖は、舞台が宇治であることから「宇治十帖」と呼ばれている。

宇治川に架けられた朝霧橋のたもとには、ヒロイン「浮舟」と「匂宮」が小舟で宇治川に漕ぎ出す場面をモチーフとするモニュメントがある。

宇治十帖モニュメント

宇治源氏物語ミュージアム

源氏物語の最後を飾る「宇治十帖」の舞台となった宇治氏にオープン。実物大に復元した牛車や調度品などの展示、映像で源氏物語の世界が分かりやすく紹介されている。

「平安の間」では、平安京での暮らしが細部までわかるように作られており、光源氏が建てた六条院の大邸宅の縮小復元模型が展示されている。紫の上らと過ごした邸宅の様子をリアルに体感できる。

「宇治の間」では、宇治十帖の世界が再現されており、5分ほどの音声や照明の演出で宇治十帖のあらすじがわかるようになっている。

施設名宇治市源氏物語ミュージアム
住所宇治市宇治東内45-26
>>Google Mapでみる
電話番号0774-39-9301
開館時間9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日月曜(祝日の場合は翌日)
年末年始
料金大人600円・小人300円
アクセス・京阪宇治線 宇治駅 徒歩8分
・JR奈良線 宇治駅 徒歩15分
駐車場普通車30分100円(15台分)
バス1回2500円
9:00〜17:00←閉館時間と同じなので注意!
宇治市源氏物語ミュージアムまで、徒歩5分ほど
公式HPhttps://www.city.uji.kyoto.jp/soshiki/33/

また、宇治市源氏物語ミュージアムから徒歩5分のところに宇治上神社、徒歩10分のところに平等院がある。

宇治橋にある紫式部像
大河ドラマ・時代劇ランキング
大河ドラマ・時代劇ランキング

コメント