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大河ドラマ「光る君へ」|三浦翔平、竜星涼が演じるのはどんな役?永山絢斗が演じる予定だった?

2024年大河ドラマ

2024年1月7日から始まる大河ドラマ「光る君へ」。源氏物語を生み出した紫式部(吉高由里子)が主人公ですが、源氏物語執筆に欠かせなかったのが、藤原道長(柄本佑)。大河ドラマでは、紫式部が生涯心を寄せ、陰に陽に影響しあいながら人生をたどる、いわばソウルメイトとして登場する。

今回は、中関白家と呼ばれる道長の兄・道隆(井浦新)一族である藤原伊周(三浦翔平)と藤原隆家(竜星涼)について知ろう。2人は道隆の息子である。

時代は平安時代中期にさかのぼる。
このころ道長の父・兼家(段田安則)は、65代花山天皇(本郷奏多)を策略によって退位させるなど、強引な手口で政権を奪取し、権力を握っていた。

また、兼家の嫡男・道隆は妹・詮子(吉田羊)の子を66代一条天皇に擁立することに成功し、摂政として名声を高めた。そして自身の息子、伊周や隆家を次々と高い地位につけていった。娘の定子(高畑充希)は、一条天皇に入内させている。

この時代は、長男が代々後を継いでいくため、兼家の後継者は長男である道隆であり、その次は道隆の長男である伊周に受け継がれていくはずであった。そのため、道長よりも、道長の甥の伊周のほうが官位が高かったのだ。

しかし、ここで伊周に暗雲が立ち込めるのであった。

藤原伊周(これちか)

父・道隆の引き立てによりスピード出世を果たす。わずか21歳で権大納言である道長を通り越して、内大臣となった。しかし、無礼で横柄な態度の伊周に反感を持つものも多かった。父亡き後は、妹・定子への一条天皇の寵愛を頼りに、おじである道長と火花を散らすライバルとなる。

一方で歌人の母・高階貴子(板谷由夏)から受け継いだとされる和歌や漢学の才能があった。早くから才能を見出され、一条天皇に漢籍(中国の書籍)の講義を行っていたとのこと。漢詩が得意で、定子に仕えた清少納言は自身の随筆「枕草子」の中で、伊周が漢詩を朗詠する様子をたびたび記している。

一方で、紫式部と同じ頃に彰子に仕えた赤染衛門(凰稀かなめ)が書いた栄花物語では、太宰府へ流罪が決まり、検非違使が来た際に母親や妹にすがりついて泣いたという情けない姿が書かれている。

父・道隆が倒れ、自身の代役に伊周をゴリ押ししてすえた。しかし、伊周は代役でなく、完全な権利の譲渡を要望。その態度に一条天皇は不信感を抱くのであった。

道隆が糖尿病で亡くなり、関白と藤氏長者(藤原氏のトップ)の座は、道隆の弟である道兼(玉置玲央)が引き継ぐものの、道兼も伝染病でわずか7日で亡くなってしまった。政局は混乱し、伊周と道長は熾烈な政争を繰り広げることになった。

周囲からの評判がよくない伊周が関白になるのをおそれた一条天皇の母(道長の姉)の働きかけもあり、一条天皇は道長を伊周の上位職である右大臣に任命。藤氏長者となった。こうして、道長が政務を執り行うことになった。

大鏡:競べ弓

『大鏡』は平安時代後期に成立した「歴史物語」で、作者は不詳。藤原道長の栄華を中心に書かれているが、権力者の個性的な人物像や権力欲への皮肉も描かれる。190歳の大宅世継と180歳の夏山繁樹と若侍の3人で会話をして話を進めていく会話形式で、作者はかたわらでその会話を聞きながら書きとめているというスタイルになっている。

大鏡の「競い弓」には、伊周と道長が弓比べをした様子が記されている。

帥殿の、南の院にて、人々集めて弓あそばししに、この殿渡らせ給へれば、思ひかけずあやしと、中の関白殿おぼし驚きて、いみじう饗応し申させ給うて、下臈におはしませど、前に立て奉りて、まづ射させ奉らせ給ひけるに、帥殿の矢数いま二つ劣り給ひぬ。中の関白殿、また、御前に候ふ人々も、「いまふたたび延べさせ給へ。」と申して、延べさせ給ひけるを、やすからずおぼしなりて、「さらば、延べさせ給へ。」と仰せられて、また射させ給ふとて、仰せらるるやう、「道長が家より、帝・后立ち給ふべきものならば、この矢当たれ。」と仰せらるるに、同じものを、中心には当たるものかは。

(訳)藤原伊周が弓遊びをしたとき、突然、道長がやってきました。道隆は驚いたものの、道長をもてなして、官位が高い伊周よりも先に矢を射させたら、道長が2本勝ってしまったのです。道隆やお仕えしている人たちが「もう2本、延長しなさい」と言うので、道長は心中穏やかではなかったものの、延長戦を受け入れました。道長が1本めを射るとき、「自分の家から天皇や皇后がお立ちになるべきなら、この矢あたれ」と言うと、的の中心に命中しました。

次に、帥殿射給ふに、いみじう臆し給ひて、御手もわななくけにや、的のあたりにだに近く寄らず、無辺世界を射給へるに、関白殿、色青くなりぬ。また入道殿射給ふとて、「摂政・関白すべきものならば、この矢当たれ。」と仰せらるるに、初めの同じやうに、的の破るばかり、同じところに射させ給ひつ。饗応し、もてはやし聞こえさせ給ひつる興もさめて、こと苦うなりぬ。父大臣、帥殿に、「何か射る。な射そ、な射そ。」と制し給ひて、ことさめにけり。

(訳)その次に射た伊周は、気おくれして手が震えてしまったのか、的とは見当違いの方向へ矢が飛んでしまいました。道長は、さらに2本めで「自分が摂政、関白になるべきなら、この矢当たれ」と言い、同じように中心に当てたのです。すっかり気まずい雰囲気になり、道隆が「射るな、射るな」と伊周を止めて、その場の空気がしらけてしまいました。

長徳の変

一条天皇の先代、花山法皇が出家の身でありながら、藤原氏の女性のもとへ通っていた。自身の思い人のもとに通っていると誤解した伊周が、弟の隆家に相談。隆家の従者が放った矢が、花山上皇の衣服を貫通した事件。

<ポイント>
天皇の位をゆずった人は「上皇」。上皇が出家したら「法皇」と呼ばれる 。

呪術の噂

伊周の家族が、宮中でしかできない呪術「大元帥法(たいげんのほう)」をおこない、道長や詮子(一条天皇の母で、道長の姉)を呪っているとの噂があった。

<ポイント>
「大元帥法」は本来「外寇からの防衛」「敵国降伏」を祈願するものであり、天皇がいる宮中のみで行われ、臣下がこの法を修めることは許されなかった。

道長は、これらの事件を利用して伊周、隆家兄弟を左遷。伊周は太宰府へ、隆家は出雲へ流罪となった。翌年赦免され京都へ戻るが、権力の座を取り戻すことはできず、その3年後には後ろ盾の妹「定子」も死亡。

それに引き換え、道長の娘「彰子」はふたりの皇子を出産。栄華の道をかけあがる道長を横目に、37歳の若さで亡くなった。我が子・道雅には、「人に従って生きるより出家せよ」と言い残した。

2024年大河ドラマ「光る君へ」では、伊周役を三浦翔平さんが演じる。

藤原隆家

伊周(三浦翔平)の5歳下の弟。天下の荒くれ者と呼ばれていた藤原隆家。『枕草子』『大鏡』『古今著聞集』にも多彩な逸話が伝えられている。貴族でありながらも雅な人生とは真逆な武闘派であり、自分の信念を守り屈服しない強い人間であったと言われる。

隆家は、花山法王(本郷奏多)に矢を放った長徳の変で、兄の伊周とともに失脚し出雲へ流罪となった。(実際には、病気を理由に出雲へは行かずに但馬国とどまった。)京へ戻ったあとは権中納言まで復活。伊周の死後は、太宰府の長官として赴任した。

刀伊の入寇

中国東北部の女真族が、九州北部の壹岐対馬を襲撃(刀伊の入寇)した際には、司令官として護衛、撃退に成功した。その後66歳でなくなった。

2024年大河ドラマ「光る君へ」では、大麻取締法違反の疑いで逮捕された永山絢斗さんの代役で、竜星涼さんが演じる。

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順位役職役割
No.1太政大臣正一位、従一位現在の内閣総理大臣。
必ず太政大臣がいるというわけではなく、太政大臣がいないときには左大臣、右大臣が変わって執権をもった。 
No.2左大臣、右大臣正二位、従二位現在の官房長官と副総理。左大臣の方が少し偉い。
摂政や関白の任を受け持った人たちは、太政大臣や左大臣、右大臣の位にいる人達であった。また、内大臣は左右大臣の補佐役。
No.3大納言、中納言正三位、従三位現在の一般的な大臣クラス。
権大納言は、大納言ではないが同等の権力をもつ。

>>一条天皇を取り巻くキャスト紹介

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