当サイトは記事内に広告を含む場合があります。

2024年大河ドラマ「光る君へ」|道長の2人の妻はどんな人だった?

2024年大河ドラマ

藤原 道長の妻である、源 倫子と源 明子。正反対の2人は、どんな人だったのでしょうか。

源 倫子(964年~1053年)

父は源 雅信、母は藤原 穆子。道長とは仲がよく、多くの子供に恵まれた、道長も頭が上がらなかったという。

■父(源 雅信)
宇多天皇の孫で、臣籍降下(皇族の身分を失い、臣下になること)して源氏の姓を賜った。58歳で右大臣、59歳で左大臣になると、亡くなるまで左大臣の職にあり、貴族社会の中心的な存在として活躍した。その間、帝は、円融、花山、一条と三代に渡り、摂政関白は頼忠、兼家、道隆、道兼と代替した。

娘の倫子を花山天皇の后とすることを望んでいたため、道長との結婚話には反対した。しかし花山天皇は兼家の策略で出家させられ、7歳の一条天皇が即位。倫子との年齢差は16歳もあり、断念したのであった。

そんなとき、正妻・藤原穆子(ぼくし)が道長の将来性を見極め、倫子と道長は結婚。結局この結婚は大成功であったが、道長が内覧の宣旨を賜り、権力の頂点に立つのを見ることなく、雅信は74歳で亡くなった。

2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」では、益岡 徹さんが演じる。
大河ドラマは、翔ぶが如く(1990年)、毛利元就(1997年)、軍師官兵衛(2014年)に続き、4度目となる。

■母(藤原 穆子)
931年、中納言・藤原朝忠の娘として生まれる。34歳のときにもうけた娘・倫子のもとに道長が求婚してきたとき、夫が反対したにも関わらず婿に迎えたというエピソードが有名である。

自身が70歳になった翌年には、左大臣の正室となっていた倫子を中心に盛大に祝いの行事がおこなわれた。

この家系は長寿の家系らしく86歳まで生きたため、婿や子、孫たちの栄華を見届けることができた。倫子は90歳、孫の彰子は87歳まで生きている。

2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」では、石野真子さんが演じる。
大河ドラマは、いのち(1986年)、春日局(1989年)、軍師官兵衛(2014年)に続き、4度目となる。

倫子は、まだ参議であった道長に口説かれ、父・雅信には反対されたが、母・藤原穆子が道長を気に入り、縁談がまとまった。当時道長は従三位に叙せられていて公卿には列していたものの、その地位は左京大夫という微官にすぎなかったばかりか、道隆・道兼という二人の兄が既に政界に進出していて出世の見込みは薄いと見られていたため、雅信は反対していたのであった。

しかし、結婚後には道長は出世し、2人の間には2男4女が生まれた。彰子をはじめ、娘3人が后となり、息子2人はともに摂政、関白となった。

1.彰子→一条天皇
2.頼道→摂政・関白
3.妍子→三条天皇
4.教通→関白
5.威子→後一条天皇(倫子の孫)
6.嬉子→後朱雀天皇(倫子の孫)

また、倫子は健康にも恵まれ、女性の平均寿命が30歳くらいであった当時にしては非常に珍しく90歳まで生きた。娘の彰子も長生きで87歳まで生きている。

夫婦仲がよかったようで、道長がつけていた「御堂関白記」には、道長と倫子は一緒に内裏に行ったり、お寺に参詣したり、物見遊山にも出かけていたりと行動を共にする様子が度々書かれているという。

倫子自身は、1008年には夫の道長より上の「従一位」となり、さらに1016年に、夫とともに准三宮(三后(太皇太后・皇太后・皇后の総称)に準じた権力)となった。それぞれ45歳、53歳のときである。

たくさんの子宝にも恵まれ、栄華を極め、さらに長生き。順風満帆な人生に見えますね。

2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」では、源 倫子役を黒木華さんが演じる。くろきはなさんだとずっと思っていましたが、くろきはるさんなんですね。2016年大河ドラマ「真田丸」梅役、2018年大河ドラマ「西郷どん」西郷糸役に続き、3回目の出演となります。

赤染衛門

赤染衛門は、倫子の女房で、その娘・彰子にも仕えた。家族思いで家族に関する歌を多く詠んだと言われる。清少納言や和泉式部を辛口批判していて有名な「紫式部日記」の中で、赤染衛門だけは唯一良いところばかりが記されており、紫式部の尊敬する先輩であったようだ。

「中古三十六歌仙」(藤原範兼が選び載せた和歌の名人36人)や「女房三十六歌仙」(平安時代から鎌倉時代にかけて活躍した主な36人の女性歌人)にも選ばれており、勅撰和歌集に93首が入集。小倉百人一首にも選ばれており、和泉式部と並び、平安中期に活躍した女流歌人として称されている。

2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」では、赤染衛門役を元宝塚の凰稀かなめさんが演じる。

源 明子(生年・没年不詳)

父は源 高明、母は藤原師輔の娘・愛宮。兄は四納言の1人である源 俊賢。

四納言については、こちら
>>光る君へ|一条天皇や道長を支えた「四納言」のキャストは?町田啓太ら大河ドラマ3度目

■父(源 高明)

みなもとのたかあきら。醍醐天皇の息子。臣籍に入り、左大臣にまでのぼりつめたが、藤原氏による他氏排斥事件「安和の変」で失脚し、大宰府へ流罪となった。政界から退いた。914年~983年。

出自からすると、倫子に勝るとも劣らないが、父が安和の変で失脚したことにより、幼少だった明子は、叔父の盛明親王の養女となり、親王の死後は叔母である東三条院(藤原詮子)に養育された。詮子は道長の姉である。

父が流罪となったこと、また明子と道長が結婚したときにはすでに父が亡くなっていたことから、明子は正妻ではなくあくまで妾の扱いであった。こちらも6人の子供に恵まれたが、正妻・倫子の子供たちは嫡子扱いを受けて目覚しい昇進を遂げたのに対して、明子の子供たちはそれより下の出世に限定され、娘も入内して中宮・皇后に序されることはなかった。

倫子との扱いの差に悲しくなります・・・父親の身分で扱いが変わるって残酷ですね。

2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」では、源 明子役を瀧内公美さんが演じる。特技はバトントワリング、水泳のようで、文化系と思いきや体育会系なのですね。また、特技の一つであるブリゲーム(ブリ、ハマチ、ヒラマサ、カンパチを見分けるゲーム)が気になります!!

コメント